西方王国の東のはての地方に住むヨウス(夫)とカルナ(妻)は、たったいま婚姻届を出したばかりの新婚夫婦。 しかし婚姻税を支払うために家へ帰ってみると、自宅は盗賊に荒らされ、金目のものは洗いざらい盗まれていた。 どうにか納税の猶予をもらおうと、地方を治める侯伯ムランの居城を訪れるも、猶予の代わりに提示された条件はなんと初夜権(花嫁と初夜をともにする権利)だった。 ムランに言いくるめられるまま、二人は初夜権の行使を認めてしまう。それが狡猾な罠だとも気づかずに……。